いつも側に…
少しすると、純ちゃんは走って戻って来た。

手にはココアの缶を持っている。


「はい。明日香これ好きだろ?飲んで落ち着いて。」

そう言われて手渡されたココアは温かかった。


「あったかい…。」


そう小さく呟くと、純ちゃんは微笑んだ。


「昔から、温かいココアが好きだったろ?『アイスなんてココアじゃない!!』ってずっと言ってるから、明日香にアイスココアなんて買って来ないよ。」


そんな事も覚えていてくれてるんだね。



私達は、当たり前の様にいつも側にいたから。
お互いが近すぎて、色んな事知りすぎてて、恋愛感情なんて持てないのかな?

私だって、ついこの間まで自分の気持ち気付かなかった。

純ちゃんにとって、私が恋愛対象に入らないのは、仕方がないのかもしれない。
幼なじみって、そう言う意味では一番遠い存在かも…。



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