いつも側に…
田辺君はそのまま男の子をおんぶして歩き出す。


グラウンドの反対側では、サッカー部の人達がジョンを捕まえたらしく、男の子の元にジョンを連れて走って行った。

田辺君は、男の子をおんぶしたままジョンのリードを持って校門から出て行った。



「家まで、送っていくのかな?」

「そうじゃない?良かったね。」


一緒にいた友達は、もう関心が無くなったのか、あっさりと私の質問に答えた。


だけど私は、田辺君の後ろ姿が目に焼き付いて離れなかった。




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