まるごと大好き!
 朝のホームルームはうわの空でやりすごした。
 1時限目は自習時間にすると、担任の先生が宣言したときだった。

「先生」

 ドアがひかえめにノックされて、三津野先生が顔をのぞかせた。
 担任の先生が何事かと近づいて、小声で話してる。
 緊張した顔の三津野先生が、私を手招きした。ドキドキしながら教室を出る。
 きっと静波ちゃんのことだ!
 ピンときた。そうとしか言えない感覚が、心にひらめいた。
 私は三津野先生の一歩後ろを歩いて、面談室のドアを開けた。
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