君が好きだと気づいた日
好きだと気づいた日
「美優さんと紗奈さんは今度、修学旅行に行くんだよね」
話をしていたら急にふゆりが、修学旅行の話を持ち出した。
「あぁ、沖縄に行く」
「いいな!私もいきたい!」
「でも。ふゆりちゃんも来年は行くよね?」
「そうだけど。でも、やっぱり一緒に行きたかったなぁって思うの」
「修学旅行は行けないが、こういう休日のお出かけはいつでも行けぞ」
「うん。そうだね」
「思い出話もたくさんするから、楽しみにしていてね」
「うん!」
「でも修学旅行か…。中学生の頃からだんだん早く感じてきていたが本当にあっという間だったな」
「朔夜くんのことも、そんなあっと言うまだったの〜?修学旅行のこととか」
「そ、それは関係ない」
ニマニマしていう紗奈と、焦っている私の様子になにがあったか知りたい様子のふゆり。
「美優さん朔夜さんとなにかあったの?」
「いや、それはだな…」
思い出すだけでも恥ずかしいのに言える訳がない。
「中三の修学旅行は、美優がやっと朔夜のことが好きだって、気がついた日なんだよ」
「そうなの?知りたいな」
キラキラした目で私のことを見つめてくるふゆり。
「聞いてもそんなに面白くないぞ」
「いいの。美優さんと朔夜さんの恋の話、気になってたから」
「ほら、ふゆりちゃんもこう言っているし早く話しちゃえ」
「あぁ…わかった。紗奈が言っていた通り私が、昨夜のことを好きだと気づいたのは、中三の修学旅行だった」
––––回想
「紗奈!走っていくな!」
「えぇ〜だってワクワクが止められなくて、だって鹿が普通にいるんだよ!」
「だからと言って一人で走って、迷子にでもなったらどうする」
「大丈夫だよ」
「はぁ〜ほんと紗奈は自由だな」
「美優が真面目なだけだと思うけど?」
「いや、違うと思う」
とりあえず。紗奈を連れ戻すことはできたのでよしとしよう。
「じゃぁ班で行こう〜!」
「分かったから、同じ班の子達を困らせるようなことは、しないように!」
「大丈夫!ほら、折角の班行動だからみんなで楽しくやるし!」
そんな事を一日目にも口にし、クラス行動の時は少し暴走していた。
やっぱり私が見ておかないと!
そんなことを思っていた矢先、紗奈は少し離れた鹿にせんべいをあげていた。
「あぁ…ごめんな。紗奈が迷惑をかけてしまって」
同じ班の子に謝る。
「大丈夫ですよ」
「僕も大丈夫」
「ありがとう」
そうして一緒の班の子達と一緒に紗奈の暴走に付き合った。
やっと暴走が終わりみんなでのんびりと、鹿にせんべいをあげていた。
「でも、やっぱり残念だね」
「何がだ?」
「ほら、朔夜と一緒に回れなくて」
「はぁっ!そんなことないぞ!」
「急に大きい声出してどうしたの?やっぱり本当は一緒が良かったとか〜?」
「そんなことはないぞ!」
「ふぅ〜ん。そんな美優にいいこと教えてあげる」
「いいことか?」
「うん。修学旅行にキーホルダーを買って、交換してそずっとつけておくとずっと一緒にいられるんだって」
「そんなのがあるのか」
「うん!だから美優は私と朔夜とお揃いのキーホルダーを買うの!」
「まぁ、いいぞ」
「やったー!昨夜も喜ぶね」
「あいつがそんなので喜ぶとは思わないが」
「ほんと美優の鈍感!この修学旅行で気づかないとどうなっても知らなしよ!」
「どうなるってなんだ?」
「自分で気づいてね」
「?わかった」
「よし!そろそろ集合場所に行こ!」
「そうだな」
「じゃ。急ごう〜!」
「だから、紗奈走るな!」
毎度毎度、叫んで鹿には申し訳ないが私には紗奈が事故にあったりなど何かあったら、困るのだ。
それに紗奈は運動音痴なので走らすと百パーセントこける。
今さっきも、つまずいて道端でこけていた。
「美優〜!」
「なんだ?」
「こけた〜」
「やっぱりか」
すぐに駆け寄って紗奈の少し擦りむいたところに消毒をし、絆創膏をはる。
「ありがとう。美優、健康委員みたい」
「紗奈のおかげでな」
そうしてやっとまともに集合場所へ行くことができた。
*・*・*
「これも可愛くない?」
「可愛いと思うぞ」
今は、お土産コーナで紗奈と一緒に回っている。
「あ!これいい!」
「あぁ確かに」
紗奈が見せてきたものは、淡い色をした鹿のキーホルダー。
紗奈や私の相性も良さそうだ。
「私、美優とこれお揃いにする!」
「じゃぁ自分のイメージに似た色を買ってあとで交換しようか」
「そうだね」
私のイメージの色と言われている淡いオレンジ色をとる。
その横には夜のような淡い青があった。
朔夜のイメージににている。
「それ、買うの?」
「いや、買わない」
「まぁ、その色は買うよりもらった方が嬉しいもんね」
「紗奈〜?」
「ごめんって!」
「でも、確かにもらった方が嬉しいよな」
「!ついに自覚?」
「ついに自覚とはなんだ」
「ナンデモナイヨ」
そのお店では、淡いオレンジ色のキーホルダーを"二つ"買った。
一つは紗奈の淡いエメラルドグリーンと交換した。
「じゃぁ、他に家族のお土産とか選ぶか」
「うん!…あっ!私トイレに行きたい!少しだけだから」
そんなことを言って、すぐに消えていった。
あんなに急いでそんなに我慢していたのか?
「美優!」
「朔夜!」
「本当探しましたよ」
紗奈と一緒でなにやら急いできた様子が見られる。
「何か用事があったのか?」
「いやなんでもないですよ。ですが一緒に回りたくて」
「そうか。少し一緒に回るか」
「えぇ」
「朔夜のいた班はどうだった?」
「普通に楽しく回りましたよ。美優の班は大変そうでしたね」
「あぁ…紗奈が暴走して走ってこけての繰り返しで、同じ班の人に少し申し訳なかったな」
「でも、私からだととても楽しそうでしたよ」
「そうか?なら良かったのか?」
「多分良かったでしょう」
「…」
「…」
–––話すことがない!
「美優…」
「なんだ?」
「これを受け取ってくれませんか?」
「キーホルダー」
そこには今さっき、咲夜のイメージに似てると思った淡い青色のキーホルダー。
「美優は知らないと思います。ですが受け取って欲しいです」
知らないと思うって、紗奈が言っていたあのジンクスのことか?
「受け取るだけではダメだ」
「そんなこと気にしないでもらってください」
「でも、だめだ」
「いいのですよ。お返しとかを望んであげているのではないので」
「だから、私だけがもらうことはできない!だからこれ…」
紗奈と交換しておない方のキーホルダーを出す。
「これは…?」
「朔夜と一緒にいたいと思ったから買っただけだ。いらなかったらもらわなくていいから」
「美優。ありがとうございます。ではこれでキーホルダー交換成立ということですね」
笑顔でそういう昨夜。
「そうだな」
つい俯いてしまった。
「では、そろそろ班に戻りたいと思います」
気分を悪くさせてしまっただろうか。
「あぁ、またあとで」
「では」
そうして去っていく朔夜の背中を見る。
なんでキーホルダー交換しただけなのにこんなにドキドキするんだ。
「美優〜?」
「紗奈」
「あれ?顔赤いね。もしかして朔夜とキーホルダー交換した?」
「そうだが」
「だから顔赤いの?」
「違うと思う。その紗奈」
「なに〜?」
「朔夜の笑顔をみたらなぜかドキッてなって今、心臓の動きが速いんだ。これは病気か?」
「それは、恋だよ」
「これが恋?」
「うん!相手のことを思っただけでドキドキしたり、嫉妬したりとかが恋だよ」
「恋…」
そうか、今までも何度かこのようなことがあった。
でも気のせいだと思って、今まで気づかなかった。
この気持ちが恋。
「私、朔夜に恋してたみたいだ。ずっと前から」
「うん。おめでとーやっと気づいてくれて良かった」
「やっとって紗奈は知ってたのか」
「え?もちろん。だって親友のことなんてすぐにわかるよ」
「言って欲しかったが…」
「恋は自分で気づかないといけないの!美優の場合は私が恋って気づかせなかったら気のせいだな。とか思って一生気づかず、他の男の子好きになった〜とかになったら可哀想だなって思ったから言ったんだけどね」
「私そんなに気づかないほどではないぞ?」
「でも、これは風邪か?って聞いてきたじゃん!」
「それはそうだか…」
「よし!そうと決まれば美優の初恋記念で今までのことたくさん聞くからね!」
「ほどほどにな」
そうして夜、私は紗奈にたくさん質問をされる。
––––♡
「へぇ〜キーホルダーを交換するとずっと一緒にいられるんですね」
「うん。そうだよ」
「紗奈さんって確かに昔はお転婆だったよね」
「私のことはいいの!」
「よくないぞ。あの頃どれだけ私が大変だったと思うんだ」
「それをいうなら美優だって」
「私が紗奈に大変な思いをさせたか?」
「うん。だって美優は好きだって気づいても全然動かないから私が、どれだけ大変だったかわかる?文化祭に私が告白の手伝いみたいなのをしなかったら絶対しなかったじゃない」
「それとこれとは別だ」
「そういえばキーホルダー今はどうしているんですか?」
「私は学校のカバンにつけているよ」
「美優さんは?」
「私も学校のカバンにつけている」
「あれ?でもみたことないよ?」
「それは…その。みられると恥ずかしいからつけていてもカバンのなかにしまっていたからだ」
「へ〜実は知っているよ」
「なぜそんなことを知っている」
「秘密〜それに、朔夜も実はカバンに淡いオレンジ色のキーホルダーをつけているのみたな」
「え?そうなのか」
「い〜わない!」
「じゃぁ、碧に紗奈はおてんばだったというぞ」
「それとこれとは別!」
「いいな〜私もはるくんとお揃いのキーホルダー買いたいな」
「じゃぁ、ショップに行って買おう」
「いいの?」
「いいんだよ。私も買おっかな〜」
そうして紗奈とふゆりはお揃いのキーホルダーを買って帰り、彼氏に渡したところとても喜ばれたそうだ。
話をしていたら急にふゆりが、修学旅行の話を持ち出した。
「あぁ、沖縄に行く」
「いいな!私もいきたい!」
「でも。ふゆりちゃんも来年は行くよね?」
「そうだけど。でも、やっぱり一緒に行きたかったなぁって思うの」
「修学旅行は行けないが、こういう休日のお出かけはいつでも行けぞ」
「うん。そうだね」
「思い出話もたくさんするから、楽しみにしていてね」
「うん!」
「でも修学旅行か…。中学生の頃からだんだん早く感じてきていたが本当にあっという間だったな」
「朔夜くんのことも、そんなあっと言うまだったの〜?修学旅行のこととか」
「そ、それは関係ない」
ニマニマしていう紗奈と、焦っている私の様子になにがあったか知りたい様子のふゆり。
「美優さん朔夜さんとなにかあったの?」
「いや、それはだな…」
思い出すだけでも恥ずかしいのに言える訳がない。
「中三の修学旅行は、美優がやっと朔夜のことが好きだって、気がついた日なんだよ」
「そうなの?知りたいな」
キラキラした目で私のことを見つめてくるふゆり。
「聞いてもそんなに面白くないぞ」
「いいの。美優さんと朔夜さんの恋の話、気になってたから」
「ほら、ふゆりちゃんもこう言っているし早く話しちゃえ」
「あぁ…わかった。紗奈が言っていた通り私が、昨夜のことを好きだと気づいたのは、中三の修学旅行だった」
––––回想
「紗奈!走っていくな!」
「えぇ〜だってワクワクが止められなくて、だって鹿が普通にいるんだよ!」
「だからと言って一人で走って、迷子にでもなったらどうする」
「大丈夫だよ」
「はぁ〜ほんと紗奈は自由だな」
「美優が真面目なだけだと思うけど?」
「いや、違うと思う」
とりあえず。紗奈を連れ戻すことはできたのでよしとしよう。
「じゃぁ班で行こう〜!」
「分かったから、同じ班の子達を困らせるようなことは、しないように!」
「大丈夫!ほら、折角の班行動だからみんなで楽しくやるし!」
そんな事を一日目にも口にし、クラス行動の時は少し暴走していた。
やっぱり私が見ておかないと!
そんなことを思っていた矢先、紗奈は少し離れた鹿にせんべいをあげていた。
「あぁ…ごめんな。紗奈が迷惑をかけてしまって」
同じ班の子に謝る。
「大丈夫ですよ」
「僕も大丈夫」
「ありがとう」
そうして一緒の班の子達と一緒に紗奈の暴走に付き合った。
やっと暴走が終わりみんなでのんびりと、鹿にせんべいをあげていた。
「でも、やっぱり残念だね」
「何がだ?」
「ほら、朔夜と一緒に回れなくて」
「はぁっ!そんなことないぞ!」
「急に大きい声出してどうしたの?やっぱり本当は一緒が良かったとか〜?」
「そんなことはないぞ!」
「ふぅ〜ん。そんな美優にいいこと教えてあげる」
「いいことか?」
「うん。修学旅行にキーホルダーを買って、交換してそずっとつけておくとずっと一緒にいられるんだって」
「そんなのがあるのか」
「うん!だから美優は私と朔夜とお揃いのキーホルダーを買うの!」
「まぁ、いいぞ」
「やったー!昨夜も喜ぶね」
「あいつがそんなので喜ぶとは思わないが」
「ほんと美優の鈍感!この修学旅行で気づかないとどうなっても知らなしよ!」
「どうなるってなんだ?」
「自分で気づいてね」
「?わかった」
「よし!そろそろ集合場所に行こ!」
「そうだな」
「じゃ。急ごう〜!」
「だから、紗奈走るな!」
毎度毎度、叫んで鹿には申し訳ないが私には紗奈が事故にあったりなど何かあったら、困るのだ。
それに紗奈は運動音痴なので走らすと百パーセントこける。
今さっきも、つまずいて道端でこけていた。
「美優〜!」
「なんだ?」
「こけた〜」
「やっぱりか」
すぐに駆け寄って紗奈の少し擦りむいたところに消毒をし、絆創膏をはる。
「ありがとう。美優、健康委員みたい」
「紗奈のおかげでな」
そうしてやっとまともに集合場所へ行くことができた。
*・*・*
「これも可愛くない?」
「可愛いと思うぞ」
今は、お土産コーナで紗奈と一緒に回っている。
「あ!これいい!」
「あぁ確かに」
紗奈が見せてきたものは、淡い色をした鹿のキーホルダー。
紗奈や私の相性も良さそうだ。
「私、美優とこれお揃いにする!」
「じゃぁ自分のイメージに似た色を買ってあとで交換しようか」
「そうだね」
私のイメージの色と言われている淡いオレンジ色をとる。
その横には夜のような淡い青があった。
朔夜のイメージににている。
「それ、買うの?」
「いや、買わない」
「まぁ、その色は買うよりもらった方が嬉しいもんね」
「紗奈〜?」
「ごめんって!」
「でも、確かにもらった方が嬉しいよな」
「!ついに自覚?」
「ついに自覚とはなんだ」
「ナンデモナイヨ」
そのお店では、淡いオレンジ色のキーホルダーを"二つ"買った。
一つは紗奈の淡いエメラルドグリーンと交換した。
「じゃぁ、他に家族のお土産とか選ぶか」
「うん!…あっ!私トイレに行きたい!少しだけだから」
そんなことを言って、すぐに消えていった。
あんなに急いでそんなに我慢していたのか?
「美優!」
「朔夜!」
「本当探しましたよ」
紗奈と一緒でなにやら急いできた様子が見られる。
「何か用事があったのか?」
「いやなんでもないですよ。ですが一緒に回りたくて」
「そうか。少し一緒に回るか」
「えぇ」
「朔夜のいた班はどうだった?」
「普通に楽しく回りましたよ。美優の班は大変そうでしたね」
「あぁ…紗奈が暴走して走ってこけての繰り返しで、同じ班の人に少し申し訳なかったな」
「でも、私からだととても楽しそうでしたよ」
「そうか?なら良かったのか?」
「多分良かったでしょう」
「…」
「…」
–––話すことがない!
「美優…」
「なんだ?」
「これを受け取ってくれませんか?」
「キーホルダー」
そこには今さっき、咲夜のイメージに似てると思った淡い青色のキーホルダー。
「美優は知らないと思います。ですが受け取って欲しいです」
知らないと思うって、紗奈が言っていたあのジンクスのことか?
「受け取るだけではダメだ」
「そんなこと気にしないでもらってください」
「でも、だめだ」
「いいのですよ。お返しとかを望んであげているのではないので」
「だから、私だけがもらうことはできない!だからこれ…」
紗奈と交換しておない方のキーホルダーを出す。
「これは…?」
「朔夜と一緒にいたいと思ったから買っただけだ。いらなかったらもらわなくていいから」
「美優。ありがとうございます。ではこれでキーホルダー交換成立ということですね」
笑顔でそういう昨夜。
「そうだな」
つい俯いてしまった。
「では、そろそろ班に戻りたいと思います」
気分を悪くさせてしまっただろうか。
「あぁ、またあとで」
「では」
そうして去っていく朔夜の背中を見る。
なんでキーホルダー交換しただけなのにこんなにドキドキするんだ。
「美優〜?」
「紗奈」
「あれ?顔赤いね。もしかして朔夜とキーホルダー交換した?」
「そうだが」
「だから顔赤いの?」
「違うと思う。その紗奈」
「なに〜?」
「朔夜の笑顔をみたらなぜかドキッてなって今、心臓の動きが速いんだ。これは病気か?」
「それは、恋だよ」
「これが恋?」
「うん!相手のことを思っただけでドキドキしたり、嫉妬したりとかが恋だよ」
「恋…」
そうか、今までも何度かこのようなことがあった。
でも気のせいだと思って、今まで気づかなかった。
この気持ちが恋。
「私、朔夜に恋してたみたいだ。ずっと前から」
「うん。おめでとーやっと気づいてくれて良かった」
「やっとって紗奈は知ってたのか」
「え?もちろん。だって親友のことなんてすぐにわかるよ」
「言って欲しかったが…」
「恋は自分で気づかないといけないの!美優の場合は私が恋って気づかせなかったら気のせいだな。とか思って一生気づかず、他の男の子好きになった〜とかになったら可哀想だなって思ったから言ったんだけどね」
「私そんなに気づかないほどではないぞ?」
「でも、これは風邪か?って聞いてきたじゃん!」
「それはそうだか…」
「よし!そうと決まれば美優の初恋記念で今までのことたくさん聞くからね!」
「ほどほどにな」
そうして夜、私は紗奈にたくさん質問をされる。
––––♡
「へぇ〜キーホルダーを交換するとずっと一緒にいられるんですね」
「うん。そうだよ」
「紗奈さんって確かに昔はお転婆だったよね」
「私のことはいいの!」
「よくないぞ。あの頃どれだけ私が大変だったと思うんだ」
「それをいうなら美優だって」
「私が紗奈に大変な思いをさせたか?」
「うん。だって美優は好きだって気づいても全然動かないから私が、どれだけ大変だったかわかる?文化祭に私が告白の手伝いみたいなのをしなかったら絶対しなかったじゃない」
「それとこれとは別だ」
「そういえばキーホルダー今はどうしているんですか?」
「私は学校のカバンにつけているよ」
「美優さんは?」
「私も学校のカバンにつけている」
「あれ?でもみたことないよ?」
「それは…その。みられると恥ずかしいからつけていてもカバンのなかにしまっていたからだ」
「へ〜実は知っているよ」
「なぜそんなことを知っている」
「秘密〜それに、朔夜も実はカバンに淡いオレンジ色のキーホルダーをつけているのみたな」
「え?そうなのか」
「い〜わない!」
「じゃぁ、碧に紗奈はおてんばだったというぞ」
「それとこれとは別!」
「いいな〜私もはるくんとお揃いのキーホルダー買いたいな」
「じゃぁ、ショップに行って買おう」
「いいの?」
「いいんだよ。私も買おっかな〜」
そうして紗奈とふゆりはお揃いのキーホルダーを買って帰り、彼氏に渡したところとても喜ばれたそうだ。
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