危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
「前にテレビで蓮を見たの。色んな活動してるのね」
「色々やりたいことはあるけどまだ実績が足りてなくて、ついていくのに必死だよ」
「そう……」
蓮は犯罪被害者をサポートする活動と共に、犯罪加害者の家族を支援する活動もしているとニュースで見て知った。
「蓮が自分の道を進んでいるのを見て、すごいと思った」
活動を通して、過去の傷と向き合わざるをえないこともあるだろう。それなのに、敢えてその道を選んだ蓮を素直に尊敬した。
「今まで、自分の苦しみしか見えてなかった。ガキだったんだ。人の痛みを知って、初めてわかったこともある」
それはすみれも同じだった。蓮といる罪悪感に耐えられなかったのだ。
「私、蓮のことを傷つけた」