もっとドキドキさせて
「わー!!遅刻しちゃう!!!」
昨日の夜、変な夢を見たせいか今朝は寝起きが、すこぶる悪かった。
「なんで起こしてくれなかったの!!玲!」
思わず玲を責めてしまう。
昨日の夢の内容も含めて。
「申し訳ございせん。何度も起こしたのてすが…お嬢様が『起きた!着替えるから!』と言って……私は部屋から出されてしまったもので…」
そんなこと言った記憶が全然ない…
たぶん寝ぼけていたんだ…
こればかりは自業自得だ。
なんとか着替えを済ませて、朝食を食べずに学校に向かう。
車で登校だから、車内で朝食を勧められたけど、今朝の慌ただしさと夢見の悪さがあって、ご飯を食べる気にはならなかった。
玲は心配そうな顔で私を見ている。
こっちの気もしらないで…!
と思わずイライラして、車窓に顔を向けた。