この度、友達やめます。

「ホントにファミレスでよかった?」



水ノとファミレスに来た



「うん
高校時代思い出すし…」



そーだけどさ…



「水ノ、何飲む?ビール?
やっぱり居酒屋さんいく?」



「オレ、今日は飲まない」



「え!なんで?」



「もぉ飲まないって決めたんだ
吉永に迷惑かけれない」



水ノ、この前のこと気にしてるんだ

これで口説かれることも押し倒されることも
またないな…



いつものドリンクバー(ノンアルコール)

いつもの…って
いつのだよ?

私と水ノの定番



「なんか、懐かしいね」



あの頃に戻る



「うん」



「水ノ、なんかドリンク作ってきてよ」



「吉永はアルコール飲みなよ
今度はオレが介抱するし…」



介抱…されたい



「水ノ、私ね
この1週間ずっと楽しみにしてたんだ」



「うん」



水ノは?

楽しみにしてくれてた?



「あー…
今日水ノに会えるなら
もっとちゃんとメイクして
髪も整えとけばよかった
明日は新しく買った服着ようと思ってたのにな」



恥ずかしくて手で顔を隠した



今日も向かい合わせの席だった

やっぱりまだ付き合ってないんだ
私たち



手の隙間から水ノを覗いた



水ノ、ちょっと笑ってる?



この前もホテルでノーメイク見せたし
出会った時だってメイクしてなかったけど

やっぱりもぉダメだよね

もぉ若さでカバーできなくなってる



顔を隠してた手で頭を抱えた



正面を見れない



「あの人の前ではメイクしてなくていいの?
さっきの上司の…」



「宮川さんはいいの!」



顔をあげてしまった



水ノが私を見てた



目が合う



ドキン…



「素顔見せれるくらい特別な関係?」



「特別って?」



「心許してる関係?」



「なに、それ…」



「何食べる?」



あ、水ノ話終わらせた

強制終了



「私は…」



ピザはさすがに食べれない



「吉永、さっき食べたんだもんな」



そーなんです

わりとお腹いっぱい



「水ノ、食べてよ
お腹すいたよね」



「付き合わせてごめん」



水ノ、機嫌悪い?

せっかく会えたのにテンション低くない?



「明日どーする?
この前言ったけど、こっち何もないんだよね」



「別に旅行に来たわけじゃないし…」



「うん…」



じゃあ何しに?

聞きたかったけど聞けなかった


私に会いにって言ってほしかったけど
言ってくれなかったらショックだし…


今そんな空気じゃない気がする


今日、楽しくなかったら
もぉ水ノは来てくれないかもしれないな



水ノって今日
どこ泊まるんだろ?

もともと明日来て日帰りの予定だったし…



うち来てもいいけど
家族いるしな…

その家族が引っ越していなくなったら
私はこの地で独り暮らしするのかな?

そしたら水ノ
うちに泊めてもいいかな

そしたら私
ここにいる意味ある?



それより…

水ノはまた来たいと思ってくれるかな?



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