この度、友達やめます。

部屋に戻ったら
天井のキラキラがなくなってた



薄明かりのベッドの上に水ノがいた



恥ずかしくてよく見れない



笑ってる?水ノ



水ノって声出さないで笑うから
わかりにくい



「もぉ!水ノ、そんなに笑わないでよ!」



「ぜんぜん、笑ってないけど…」



水ノを見たら
真っ直ぐ私を見てた



「アレ?私、バスローブの着方なんか違った?
ヒモの結び方間違ってる?
どっちの襟が上?
浴衣はこっち…だよね?」



そんな見ないでよ!

恥ずかしすぎて
自分が何を言ってるのかわからない



やっぱり水ノがシャワーしたら
すぐ帰るべきだった



このまま逃げたい




「吉永、こっち来てよ」



こっち…って
水ノの隣しかないくらいわかりやすく
そこしかない



「うん…」



水ノと少し離れて座ったのに
ベッドが弾んで近くなった



ベッドの上

バスローブの私と水ノ



恋人だとしたら
なんの違和感もない



私達はなんだろう?



「吉永、ちょっとは酔い冷めた?」



「ん…なんか、シャワーしたらスッキリしたかも…」



水ノ
笑いこらえてる?

バスローブに触れないのはなぜ?

そんな変?



「水、飲む?」



ペットボトルを渡された



「あ、ありがとう」



飲みかけのペットボトルに
何かトラウマがある



あ…
別れる時も…



ヤダヤダヤダ…
この流れ



ゴクン…



水が重い



「水ノ、笑っていいよ」



照れ隠しでそう言った



「ごめん…笑えないかも…」



謝られた

笑いも取れなかった

ビミョー

やっぱりバスローブの下
ブラウス着てくればよかった?



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