ファーストクラスの恋 ~砂漠の王子さまは突然現れる~
「あいつ、一体何者だよ」
ハサンの姿が見えなくなると、元カレが席を立ち私のもとに近づいてきた。
「あなたには関係ないでしょ」
たとえハサンが本当に私の恋人だったとしても、元彼に紹介する義理はない。
「日本語が堪能なようだから日本人なんだろうけれど、随分日本人離れした顔をしているよな。どこで捕まえたんだ?」
「だから、あなたには関係ないことよ」
その後も、あのスーツは高いだの時計や靴は一流ブランド品だのと一人話し続ける元カレのせいで、私はまったく眠れない。
「ねえ、お願いだから放っておいて。私眠いのよ」
いい感じでお酒が回って今にも眠りそうなのに、頭上からひっきりなしに話しかけられたのでは眠れない。
「わかった、じゃあとりあえず連絡先だけ交換しようぜ」
「はあ?」
嫌よと言おうとしたのに、
アッ。
テーブルの上にあったスマホをとられてしまった。
「ちょっと何するのよ」
「いいじゃないか、連絡先だけだよ」
よく考えてみたら、この時点で元カレの方もお酒が入っていた。
きっとそのせいで気持ちが大きくなっていたのだろうと思う。
それでも、私だって黙って見過ごすことはできない。
「返してっ」
私はその場に立ちあがり、かなり大きな声で叫んでいた。
ハサンの姿が見えなくなると、元カレが席を立ち私のもとに近づいてきた。
「あなたには関係ないでしょ」
たとえハサンが本当に私の恋人だったとしても、元彼に紹介する義理はない。
「日本語が堪能なようだから日本人なんだろうけれど、随分日本人離れした顔をしているよな。どこで捕まえたんだ?」
「だから、あなたには関係ないことよ」
その後も、あのスーツは高いだの時計や靴は一流ブランド品だのと一人話し続ける元カレのせいで、私はまったく眠れない。
「ねえ、お願いだから放っておいて。私眠いのよ」
いい感じでお酒が回って今にも眠りそうなのに、頭上からひっきりなしに話しかけられたのでは眠れない。
「わかった、じゃあとりあえず連絡先だけ交換しようぜ」
「はあ?」
嫌よと言おうとしたのに、
アッ。
テーブルの上にあったスマホをとられてしまった。
「ちょっと何するのよ」
「いいじゃないか、連絡先だけだよ」
よく考えてみたら、この時点で元カレの方もお酒が入っていた。
きっとそのせいで気持ちが大きくなっていたのだろうと思う。
それでも、私だって黙って見過ごすことはできない。
「返してっ」
私はその場に立ちあがり、かなり大きな声で叫んでいた。