ファーストクラスの恋 ~砂漠の王子さまは突然現れる~
ハサンから伝わるのはさわやかなシトラスの香り。
お互いの名前しか知らない相手と添い寝している事が不思議でしかたがないけれど、こうしていることで気持ちが落ち着き安らいでいられることも事実。
きっと私はハサンに恋をしているのだと、自分でも気づいている。
それは日本に向かう数時間だけの関係とわかっていても、今この瞬間にハサンの側にいたいと私の本能が求めている。
「嫌でなかったら、手を繋ごうか?そうすれば眠れるかもしれないよ」
「そうね」
なんだか余計に緊張する気もするけれど、私はハサンに向けて手を伸ばした。
誰かと手を繋いで眠るなんているぶりだろう?
斜め前の席に座る元カレは楽しくて一緒にいて面白い人だったけれど、私のことを気遣ったり慰めてくれる人ではなかった。だから、やはりハサンとは違う。
伝わってくる温もりは心地がいいくらいに暖かくて、いつしか私はまどろみだした。
お互いの名前しか知らない相手と添い寝している事が不思議でしかたがないけれど、こうしていることで気持ちが落ち着き安らいでいられることも事実。
きっと私はハサンに恋をしているのだと、自分でも気づいている。
それは日本に向かう数時間だけの関係とわかっていても、今この瞬間にハサンの側にいたいと私の本能が求めている。
「嫌でなかったら、手を繋ごうか?そうすれば眠れるかもしれないよ」
「そうね」
なんだか余計に緊張する気もするけれど、私はハサンに向けて手を伸ばした。
誰かと手を繋いで眠るなんているぶりだろう?
斜め前の席に座る元カレは楽しくて一緒にいて面白い人だったけれど、私のことを気遣ったり慰めてくれる人ではなかった。だから、やはりハサンとは違う。
伝わってくる温もりは心地がいいくらいに暖かくて、いつしか私はまどろみだした。