「みんなで幸せになると良いよ。」
けど、「ごめん、手引っ張って。痛くない?」って心配してくれて。

私は飛び込み自殺しようとしたの。そっちの方が楽だろうって。
それを何も言わずに手を引いてくれて、怒ることも、注意することもなく、


「ごめん」って。


「痛くない?」って。


『だ、大丈夫…。』ってギリギリで搾り出したら、


声が震えてることに気付いて、情けなくて、嬉しくて、申し訳なくて、

泣いてしまったの。


通勤ラッシュだったから知らない人が凄い沢山見てた。

小さい彼は「行こう。」って少し強く手を引いて改札を出て行ったの。


さっきより力強く手首を掴まれて違う制服の高校生とサボタージュしたの。
< 128 / 266 >

この作品をシェア

pagetop