「みんなで幸せになると良いよ。」
1ヶ月もしないうちに益田と付き合うようになった。淋しかったのが一番の理由。仕事だけでは刺激がなかった。私に足りないものを益田は与えてくれる。

面白み、刺激、痛み、優しさ、喜び、怒り、悲しみ、快感、失望…。

益田は地元の暴力団の使いっぱしりでよく怪我したりして私のアパートに転がり込んできた。

女ぐせは悪かったわ。一度私の部屋に3人の裸が横たわってた。そのうちの一人だけ男で、残り二人はケバい化粧した香水の強い女。

嫉妬は少しあったけど、困らせられる快感に酔ってたの。結局私の居場所のなかに益田の居場所もあるんだろうって。どんなに酷いことしても後で優しい、その繰り返し繰り返しで埋まっていくように益田と関係を深めた。
< 175 / 266 >

この作品をシェア

pagetop