「みんなで幸せになると良いよ。」
少しの沈黙に店内の陽気なBGMが割り込む。

「…あかん…みたいやな。」

『…君は素敵や。魅力たっぷり。…だけど、私とは…あかん。』

「なんで?」と聞きたかったけど、

ウザがられたくない、そんなプライドが邪魔をした。

「そぅか。ごめんな、驚かせて。」

互いに決定打のない告白が終了した。
何か話さないと気まずさに飲み込まれてしまいそうだったから話題を探したけど、少し失恋のショックと計画的じゃない告白のその後のシミュレーションも不完全さで、僕は何も話せずに居た。


『祭りに行きたいな。カキ氷たべたい。カキ氷!』

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