「みんなで幸せになると良いよ。」
「横には知らない男が…っていうのが毎回ねぇ。」

『んにゃ、顔見知り。それがややこしいのよねぇ。覚えてないもんやから何処までか、ね
ぇ。』

「まぁ、昼間に食堂でする話ちゃうよ、おばはん。」

『なんや惜しいことしたって後悔?わかる。まぁ、チャンスはあるよ。』

あまりにもふざけた感じの目の前の女性に呆れた。

「もぅ、どうでもえぇから早く箸くらい割りましょうよ。」

『食べる気ないんよね。ラーメン食べると口がテカテカするやん。いらん。』

相づちを打つのも面倒になって、黙って食べ続けた。

『なぁ、私と付き合わん?結構えぇコンビや思うよ。』

食べるのを止めずに目だけを彼女に向けた。

『軽い奴とか思わんといてな。こんな話合う人と会ったことないんやもん。』

食べ終わるまで無視し続けると彼女は肘をついて顔をのぞきこんでくる。
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