小児科医が甘え下手な看護師に愛を教えました
各々支度を済ませて、一緒に病院を出た。

新しくできたお店は静かで落ち着いた雰囲気。

「最近、どうなの?」
南に聞かれた。

「最近ね〜、仕事をとりあえず頑張ってるかな」

「恋愛は?相変わらず?」

「彼氏はほしいとは思うの。一人で死にたくないし…でもさ、自分のことを一生愛してくれる!なーんて信じられないんだよね。だからといって遊びたくはないし」

「確かにね、って共感したいところだけど私のは少しし違うからな。
私は大切な人を作ることが怖かったけど
葵の場合は愛が信じられないって感じ?」

「そうそう、少し怖いんだよね。人に気持ちを預けるっていうか、さらけ出すのが…

あと、自分でも知らない気持ちが出てくるのも怖い」

別に家庭環境が悪かったことはない。

母親とは少し、溝があるくらいで。そう思ってるのは私だけかもしれないけど。両親は今も元気で仲のいい兄と弟がいる。

「は〜〜〜〜、なんでこんな気持ちになっちゃうのかな…」

「まぁまあ、人それぞれだよ」

「三浦先生とラブラブなくせに、ずるいよみなみ」
南は幼なじみでドクターの三浦晴基と
恋人だ。それはもう甘々の…

「まあ、幸せだね」

「のろけだーー」
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