小児科医が甘え下手な看護師に愛を教えました
「 でも、何か学会とかいくの?」

看護師として、勉強することはまだあるかもしれないが、寝不足になるまでするとなると少し違う気がする。

「う〜ん、もう少ししたら言おうと思っていたけど、松崎には迷惑かけることにもなるかもしれないので先に言っときます。まだ、職場には内緒ですよ?

私、診療看護師になりたいんです」

そう答えた彼女の目は、意志が固く感じ取れた。それと同時に立花が診療看護師として、患者を支えているビジョンが見えた。

診療看護師、すごく立花に合ってる。

少し黙っていたのが気になったのか、彼女は

「え?松崎さん?フリーズした?」

「ごめん、ごめん。うん。すごく良いよ。立花が診療看護師になるの。全力で応援する」

「…ありがとう…ございます」

「わからないこととかあったら全然聞いてね。多分、医学部の知識も入れないといけないだろうから」

「はい、じゃあ、遠慮なく聞かせていただきます」

あれ?ちょっとまてよ?

立花が試験勉強する→試験に合格→大学院進学
→病院辞職?

おっとと?俺の見れる視野にいなくなる?

「えっと…試験に受かったら、大学院に行くことになるんだよね?」


「はい!」

「病院は?」

「辞めます。中途半端になりたくないので」

「そっか…」

そっか…そっか…。
やばいぞ?これ。ちょっと本気を出して、立花に俺のことを好きになってもらうしかない。






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