双子の恋と幼馴染

虎はお爺ちゃんの作業を静かに見ていてくれていた。
普通だったらつまらないと思うのに。
多分、伊都だったらつまらんって飽きたって言うだろうな。
バイオリンをしていれば見ていても飽きない。と思う。


一時間が経ち


「出来たよ。お待たせだね」

「ありがとう、さすがおじいちゃんだね」

本当に1時間で治してくれた。
早いなあ。
バイオリンを見ると完璧に治っていた。

「虎くん、つまらなかっただろ?大丈夫だった?」

「はい。初めて見たけど繊細な作業で僕には絶対出来ないです。」

「そーじゃろ?」

ハハッと笑うお爺ちゃんは嬉しそうだった。


「また遊びにおいで。」

「うん。ありがとう」

「虎くんもまたおいで」

「はい。」

そー言って私はお爺ちゃんとバイバイした。


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