双子の恋と幼馴染
バイオリン
「虎」
「うん?」
「あ、ありがとう。」
「どういたしまして」
虎は優しい。
なんでこんなに優しいのだろう。
それは好きと言う感情だけで優しくなれるのかな?
「依夢」
「ん?」
「なんで急に日本に帰ってきたの?言いたくなければ言わなくていいけど。」
虎なら言っても大丈夫かな。
伊都にも梨央奈、秋夜にも言ってない。
「長くなるから。
また明日でもいい?」
「もちろん。じゃあお家まで送るね」
虎は私の手を取って握ってくれた。
温かい。
その優しさに私は喜びを感じてしまった。