双子の恋と幼馴染
伊都side

「母さん!依夢はまだ日本に帰って間もないんだよ!遅くなる理由とか聞けよ!」

イライラする。
心配じゃねーのかよ。高校生の女の子なんだぞ!?
男子高校生じゃないから夜道とか危険だし。

「伊都。依夢は大丈夫。」

「なんの根拠があって言えるんだよ!」

「んー?ママの子だから?」

母さんはお気楽すぎる。
依夢が帰ってきた理由も聞いてない。

「意味わからねーよ。
父さんも母さんもなんも説明なし。勝手に留学させといて父さんは1人で帰ってくるし、俺にはなんも説明なしかよ。すぐはぐらかすし。」

「依夢が1人で残るって言うたのよ。
バイオリンを勉強したいって。伊都が知らなかったのは依夢が言わないでって。」

依夢が、、?
そんなにバイオリン好きだったのか。
家系か?

「だから、依夢の意見を尊重した。
伊都、今は依夢のやりたいことはさせて。」

「、、、わかったよ。」

「私はまたみんなで暮らせるだけで嬉しいんだから。」

俺の母親は怒らない。
騙されそうな人なのに。
家族で1番しっかりした人、。
父さんはそれに惚れたのだろう。

「そうだな。
今は、ほっとく。」

「ありがとね。
さっ、お風呂入って寝ちゃいなさい!」


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