双子の恋と幼馴染
懐かしい街並み。
5年前私が居た街。
流石に都会の方は新しいデパートとかなんやらできてたけど、お家の近くまで行けば全然変わってなくて良かった。
私は自分のために日本に帰ることをしなかった。帰ったら、もうミラノには戻れない気がして。。
「イタリアはどうだった?」
パパがいきなり話しかけてきた。
「あー、うん。有意義な5年間だったよ。このバイオリンで賞取ったのはびっくりしちゃったけど」
「さすが、快斗の娘ね〜」
「あーちゃんの子でもあるよ。バイオリンとかはパパに似たけど、顔完全にあーちゃんだし。」
「ほんとに私そっくりだねっ。伊都は完全に快斗に似てるからね〜。」
月川 快斗(つきかわ かいと)
私たちのパパで、バイオリンしてる人からしたらパパはかなり偉大な人。クールでかなりの気分屋。私はパパに憧れてバイオリンを始めたから。私の尊敬する人。
月川 亜依(つきかわ あい)
私たちのママ。明るくておしゃべりな、あーちゃん。私は母親のこと、あーちゃんって呼んでる。みんなが亜依って呼んでるから、あーちゃんって呼ぶようになったらしい。あーちゃんは専業主婦。伊都達の送り迎えとか、もう毎日大変らしい。
そんなパパとあーちゃんは5歳差で、大恋愛だったらしい。
今でもかなりラブラブ。
そんな家族が私は大好き。