学生寮
「リョウさん、本当にそう言ったの?
普段のリョウさんからはちょっと想像できなかったんだけど」


リョウさんは手を下ろして顔を上げた。


「ああ、言ったよ。
冷たいやつだと思った?」

「え、ううん。
実際ミナミさんはタカさんとそうなったわけだから、リョウさんの言ったことは正しかったんだし。
ただ、ちょっと意外だっただけ。
結構シビアなこと言うんだなって。
私にはいつも優しいからさ、リョウさん」

「まいったな」

「え、なんで?
別にリョウさんがまいるようなことは何にもないよ。
リョウさんが言ったことはほんとのことだったんだし、ミナミさんみたいなタイプの女の子は私の学校にもいるし……」


「…………」

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