学生寮
サッと体を洗い、裕子と並んで温泉につかった。


手足を伸ばして裕子が聞いてきた。


「ね、莉絵ちゃんのこと、どう思った?」

「うん?かわいいよね。
それにリョウさんのこと、すごく好きなんだなあって思った」

「まあねー。
でもなんか、ちょっとブラコン入ってる感じしない?」

「アハハ、そうなのかなあ。
私はお姉ちゃんしかいないから、お兄ちゃんってどういう感じかよくわかんないんだよね」

「私も弟だからなあ。
でも、お兄ちゃんがいる子、何人か知ってるけど、あそこまでお兄ちゃん好きって子いないよー」

「そうだねー」


私達はお互いにちょっと苦笑いしつつ、そんな会話をした。


温泉を堪能し、いい気分で裕子と前後して脱衣場に出た。


そこで、私は青ざめた。

< 158 / 233 >

この作品をシェア

pagetop