学生寮
部屋に戻ると、「夕食は4人部屋に全員分用意してもらうことにしたって」と莉絵ちゃんが教えてくれた。


4人部屋に行くと、座卓に並べきれないほどの料理の数々が運ばれてきた。


座卓の片側に、リョウさん、カンジさん、タカさんと並んで座っていたので、その向かいに、莉絵ちゃん、私、裕子の順に座った。


男性のお膳にはビールもついていた。


私達にはジュース。


料理がすべてそろったところで、カンジさんがグラスを掲げた。

「お疲れ!乾杯!!」



あらためてお膳を見ると、きれいに盛り付けられた前菜、天ぷら、煮物、お刺身、茶碗蒸し、焼き魚、酢の物、お吸もの、仲居さんが火をつけてくれた、一人用の鍋みたいなのまである。


どれもおいしそう。


「叔父さん、奮発してくれたなあ」


リョウさんがそう言うところを見ると、親戚ということで特別豪勢にしてくれたみたい。


どれから手をつけようかな、迷っちゃう!

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