学生寮
10時になると、莉絵ちゃんはリョウさんと腕を組んで、自分たちの部屋へ引き取っていった。

私と裕子も2人部屋に戻った。

部屋にはすでに布団が敷いてあった。

布団に入ったとたん、裕子が言った。

「ねえ、ちょっと、なに?あれ」

莉絵ちゃんのことだ。

「あの子、ちょっとおかしくない?なんか、ずっとみのりに突っかかってたよね。一体なんなの?」

「うん、そうみたいだね。私、なんか嫌われるようなことしちゃったかな」

しかし、思う当たる節がない。

だって、今日会ったばかりの子なのに、いつ嫌われたんだろう?

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