学生寮
ああ、そういえば。


「でも、勉強教わったことを詳しく説明したのは私だよ。

リョウさんが教え上手だって話したら、莉絵ちゃんと意気投合できるかなって思ってそう言ったんだけど、逆効果だったんだね」


私が莉絵ちゃんのやきもちのスイッチ入れちゃったんだ。


その後もしきりに謝る裕子に、私は『裕子のせいじゃない』を繰り返した。


なんとか気を取り直した裕子は、再び莉絵ちゃんとリョウさんに憤慨し始めた。


「それにしても、腹が立つ、あの2人。

なんかバカップル並みじゃない?

兄妹って感じじゃないよ、ほんと。

って、もしかして、実はあの2人、血のつながらない兄妹とかなんじゃない?

それなら、あの惚れっぷりもわかり気がするわ。

そう思わない?」

< 177 / 233 >

この作品をシェア

pagetop