学生寮
隣から覗くと、いろんなペアリングが飾られていた。


リョウさんが私の顔をのぞき込み、いたずらっぽく微笑みかける。


「みのりは俺のものって、しるし、つけてくれる?」


カーッと頭に血が上った。


もう、リョウさん、嬉しすぎるよ~!


うん、と頷くと、


「どれがいい?」


と、次々に私の指にはめて選び始める。


「これなんかどう?」


とリョウさんが選んだのは、シンプルだけど、デザインの素敵なリング。


私が、クリスマスプレゼントのお返しに払うと言うと、リョウさんは諭すように言った。


「指輪は男がプレゼントするものだよ」


そう言われたら、引き下がるしかない。


ああ、また貰っちゃった。


でも、おそろいのリング、すごく嬉しい!

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