学生寮
コンビニに行ったときや海で私を抱きしめたとき、リョウさんはどんな気持ちだったのか。


クリスマスプレゼントをくれたときはどうだったのか。


いったいいつからリョウさんは私を好きになってくれてたんだろう。


それに、莉絵ちゃんのわがままを聞いてしまう家庭の事情って……


でも、両思いになれた今は、もうそんなことは全部、どうでもいいような気もしていた。


もともと、ちょっと悩みがあっても、寝て起きれば元気になるのが私のとりえ。


過ぎたことは過ぎたこと。


今が幸せならそれで十分。


だから、リョウさんにもそう答えた。


「いろいろ聞きたいことあったけど、もういいの」

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