学生寮
「俺達の実の母親は4年前に亡くなってるんだ。
俺が高1で莉絵はまだ小6だった。
で、去年、親父が再婚したんだけど、その相手の女性と莉絵は折り合いが悪くてね。
お互いに歩み寄ろうとはしたんだけど、どうも合わないみたいで。
相性が悪いとしか言いようがないから仕方ないと思うんだけど。
俺が実家にいる間は、俺が間に入ったり、俺の1個下の弟が間に入ったりしてたんだけど、俺は大学でこっちに来ちゃったし、弟も今年は受験だったから、莉絵にばかりかまっていられなかったみたいでさ。
親父は仕事人間だから、莉絵には小遣い渡すだけでろくに話もしないし。
莉絵、すごくストレスがたまってるみたいなんだ。
莉絵がもう少し大人になれば、うまく距離を取れるようになると思うんだけどね。
だから、俺が帰省してる間くらいは、莉絵のストレス発散に付き合ってやりたいと思って、つい、甘やかしちゃって……
まだ子供だったあいつが、火葬場でわんわん泣いていたときのことが忘れられなくて、不憫でね」
なんだか、かける言葉が見つからなくて、私は黙りこんでしまった。
俺が高1で莉絵はまだ小6だった。
で、去年、親父が再婚したんだけど、その相手の女性と莉絵は折り合いが悪くてね。
お互いに歩み寄ろうとはしたんだけど、どうも合わないみたいで。
相性が悪いとしか言いようがないから仕方ないと思うんだけど。
俺が実家にいる間は、俺が間に入ったり、俺の1個下の弟が間に入ったりしてたんだけど、俺は大学でこっちに来ちゃったし、弟も今年は受験だったから、莉絵にばかりかまっていられなかったみたいでさ。
親父は仕事人間だから、莉絵には小遣い渡すだけでろくに話もしないし。
莉絵、すごくストレスがたまってるみたいなんだ。
莉絵がもう少し大人になれば、うまく距離を取れるようになると思うんだけどね。
だから、俺が帰省してる間くらいは、莉絵のストレス発散に付き合ってやりたいと思って、つい、甘やかしちゃって……
まだ子供だったあいつが、火葬場でわんわん泣いていたときのことが忘れられなくて、不憫でね」
なんだか、かける言葉が見つからなくて、私は黙りこんでしまった。