学生寮
するとリョウさんは、私を抱き寄せたまま、私の顔を覗き込んできた。


「本人が嫌がってなきゃ、セクハラじゃないよ。
みのり、こうするの、嫌?」


きゃー、顔が近いっ!


近すぎます!!


そんなきれいな顔で至近距離でそんなこと言われて、嫌、なんて言えるわけない。


というよりむしろ、


嬉しい……


「ダ、ダイジョーブです」


たぶん私は真っ赤だ。


リョウさんはその返事に満足したらしく、ニッコリ笑って片手は肩に回したまま、私の頭をなでてくれた。


リョウさん、完全に酔ってるよね?

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