学生寮
ええっ!?


ちょっとタカさん、リョウのことって!


「違います!」


焦って、ちょっと大きな声を出しすぎたかも。


電話を終えたリョウさんと、雑誌を読みながらクッキーを食べていたカンジさんが、そろって私の方を見た。


ばつが悪くなった私は、今度こそタカさんに捕まる前に席を立ち、「お先に」とリョウさんとカンジさんに声をかけて階段に向かった。


「ごちそうさま!」というカンジさんの声に振り返ってあいまいに微笑み、私は大急ぎで2階へ上った。


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