学生寮
「え、いいよ。
コンビニくらい一人で行けるよ。
すぐそこだし。
子供じゃないんだし」

「子供じゃないから、
危ないんでしょ」


一応、女の子扱い?


「大丈夫だよ。
私なんて魅力ないから襲う人なんてありえないし、部活で鍛えてるからもしチカンがきてもやっつけちゃうよ」


おどけて言い、リョウさんの後から外へ出ると、突然両手首をつかまれ壁に押し付けられた。


え?

なに??


「振りほどいてみ?」


リョウさんの息が顔にかかるほど近い。

表情のないリョウさんの顔、ちょっと怖い。

私は力いっぱいリョウさんの手を押し返そうとした。

でも、びくともしない。
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