子兎さんは俺様総長のお気に入り


ゆっくりと離されて、目を開けるとまた彼と目が合う。



「いきなり卑怯だよ…っ」



「これ以上のことは今はしねえよ。
いきなりキスしても、拒否されない程度には俺に気があるってわかったから」



「なっ、~っ!」




何その自信たっぷりの言い方!
あんな強引だったのに…嫌じゃなかった。

麻衣の言葉が何度も再生されている。



私、理王に恋してるんだ。



絶対にタイプじゃないのに、心のどこかに彼を認めてて私だけ彼に惹かれてるなんて…悔しい。




理王はただ、私が自分の思い通りにならないから傍に置いてるだけなのに…。




彼は、島崎グループの御曹司でその相手が私なんて絶対に許されるはずがない。



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