子兎さんは俺様総長のお気に入り


「これって…」



辺りを見渡すと、麻衣のほかにも倒れている人が数人いて全員見たことのある顔だった。



血で汚れ、殴られて顔が腫れているけど間違いなく黒龍の人達。





一体誰がこんなこと…




1人しかいない。





「思い出してくれたんだ?
久しぶりだね子兎さん」




「泉海斗…」





「良かった。名前忘れてたらこの人達殺してた」




にんまり笑っているのは口元だけで、彼の瞳は冷たく見ていたら凍りつきそう。




「どうしてここが?」




「色々調べたんだ。あなたのこと。
随分、あいつらに気に入られてるんだね。

家もバイト先も全てあたったのに、見つからなくてさ…」





「え?」




どういうこと?
たまたまだよね。家もバイトも無くなったのは、お礼を受け取らなかった嫌がらせ…

全て、理王のわがままのはず…


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