子兎さんは俺様総長のお気に入り
「さ、ここにいつまでもいると見つかるから移動するよ」
その声に、何人もの男達が現れてゾッとする。
この人数相手に、倒れてる黒龍の人達は襲われたんだ。
…許せない。
「嫌っ!離して…っ。麻衣!起きて麻衣!」
「海斗さん、その女どうします?」
「俺はそのままでいいと思ったけど、連れていけば何かと都合が良さそう。
使えなければ好きにしていいよ」
気絶している麻衣の顎を掴み持ち上げる。
やっぱり私が一人で行けば良かったんだ。
「麻衣は関係ない!麻衣に触らないで」
「ごめんね、子兎さん。ちょっと静かに眠ってて」
布で口元を覆われ、微かに匂う薬品の臭いを最後に意識が途切れた。