子兎さんは俺様総長のお気に入り
理王said
いつからか…
あの生意気な子兎を好きになってたのは。
いつからだろう…
自分で制御できないくらい気持ちは溢れて、独占したくなったのは。
俺があいつを堕とすはずが、いつの間にかあいつに惹かれていた。
いつも全力で笑顔を絶やさず、苦手なことにも一生懸命頑張ろうとする。
嫌がらせを受けても、何事もなかったかのように振る舞い1人で抱え込もうとする。
他の族から守るために傍においていたのが当たり前になって、手放せなくなっていた。
だから、いつものように連絡して返信がすぐに来ないと心配になる。
電話をすれば他の男が出て、うさぎは声を出せる状況ではなかった。
「どこの族だか知らねぇが俺の女に手を出してタダで済むと思うなよ」
『こわーい。あ、子兎さんを目的地に連れて行ったらあなた宛に画像送るからそれを頼りに来るといいよ。
でも、あんま遅くなると俺も男だからさ…子兎さん食べちゃうかも』
「んー、んーっ!」
微かにうさぎの声が聞こえて、電話は切られた。