子兎さんは俺様総長のお気に入り



昨日の校長室呼び出しがあってからの次の日。





憂鬱だ……。



重い足を引きずりながら玄関の扉を開ける。





「家出るの随分遅いんだな。」




ニヤリと笑いながら言うのは、昨日からずっと考えている島崎理王だった。





どうしよう、考えすぎて幻覚が見えてきちゃってる……。





何事も無かったかのように扉を閉めて、落ち着こうと思っていた。





けど、閉まる寸前で手が伸びてきて阻止される。





「幻覚じゃない……!?」





「幻覚なわけあるか。

この俺が直々に出向いたんだ。」






「まだ何か……?」






「俺と同居してほしい。」





「………………え!?」





どうしてそうなるの!?
昨日失礼な態度は取った自覚あるけど、そんな男となんで?

どんな拷問!?




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