子兎さんは俺様総長のお気に入り
なんだったの……。
あんな強気だったけど怖かった。
ここへ来てからトラウマが増えていく。
電車にもあまり乗れず、スマホを手にしている人は顔を隠す。
改札を出ても立ち止まることなく家まで走って、彼と最初にあった場所も最近は避けている。
こんな時に怖気づいている場合じゃないってわかってる。
それでも……。
やめよう。
今は次の物件とバイト探し。
うさぎ、しっかりして!
私なら大丈夫!
両頬を叩いて気合いを入れ直す。
悩んでいるのなんて私らしくない。
島崎理王、絶対許さないから!