子兎さんは俺様総長のお気に入り



「よし、これでお前をいつでも呼べる。」





スマホを奪われ勝手に登録されていた。


連絡先には“島崎理王”と入っている。




少しでも反抗したくて、バレないように名前を変える。





「今度こそもう行くから。」





「駄目だ。俺のそばにいろ。」




腕を引っ張られて無理やり膝の上に座らせられる。





顔が近い……。

性格はほんとに悪いけど顔はイケメン。




─ヒック─




「またしゃっくりか?」





「すぐ止めるから離れて。」






「うさぎって恋愛経験ゼロだろ。」





「ちょ、な、何言ってるの!?

私だって恋愛のひとつやふたつしてる!」





島崎理王の言う通り私は初恋すらまだな恋愛不適合者。

でも、彼にバレるのは癪だから誤魔化したけど……


逆に怪しまれるかも。




「それならもっと近くにどうぞ?」





「やめてってば─ヒック─」





絶対面白がってる。
体が密着しそうなのを押し返して離れようとするけど離れられなくて。





「あれ、理王と子兎じゃん!

お前たち何やってんの?」





「見ればわかるだろ。イチャついてるのを。」





「誤解されるような言い方しないで!」




急に屋上のドアが開いて入ってきたのは、失礼男…じゃなくて大翔。




その後ろからも3人入ってくる。





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