子兎さんは俺様総長のお気に入り
「うさぎちゃん来てくれたの!?
会えて嬉しい!」
「健太くん!そう言ってくれて私も嬉しい!」
大きな倉庫の扉が開かれ、1番に出迎えてくれたのは笑顔が可愛い健太くんだった。
最初は健太くんしか目に入らなかったけど、段々視界が広がっていって何人いるかもわからない人が道を作るように並んでいた。
『総長!お疲れ様ですっ!』
う……耳が痛い。
鼓膜が破れるレベルの声量に思わず耳を塞ぎたくなった。
「20分後に会議を開く。全員集めておけ。」
『はいっ!』
私この声量慣れるかな…?
運動会や体育祭でもこんな声量聞いた事ない。
「うさぎちゃんは俺たちと一緒に2階に来て?」
「う、うん?」
言われるがまま手を引かれるけど、部外者の私が入っていいの?
そのままエスコートされて入った瞬間、1度出会ったメンバー達が揃っていた。
「お、子兎きたな。」
「うさぎちゃん、急だったのに来てくれてありがとう。」
「やっぱいつ見ても可愛いーね、うさぎちゃん?」
大翔、湊さん、蓮さんの3人。
「湊さん!こんばんは!
こんな時間に部外者が入ってすみません。」
「俺らは無視かよ。」
「ちょ、大翔!さっきもデコピンされたばっかなんだからやめてよ!」
またも、大翔に額を指で弾かれる。
「うさぎちゃん大翔がごめんね、大丈夫?
それと部外者じゃないから安心して。」
大翔の暴言暴力から助けてくれるのはいつも湊さんで……はぁ、今日もかっこいい。
湊さんは、私を守るように大翔と向き合ってくれる。