子兎さんは俺様総長のお気に入り
島崎理王をチラリと見ると、片手を額に当ててお手上げだというように呆れている。
「うさぎちゃん天然って言われない?
俺結構そーゆーギャップがグッときちゃう。」
「え?天然なんて今まで言われたことないよ?」
蓮さんのグッときちゃうはスルーして、天然って抜けてるって意味だよね?
お父さんは抜けてるなって思うけど、私はしっかりしているお母さん似だと思っている。
天然なんて初めて言われた。
「俺が姫について説明してあげるね?」
大きく手をあげる健太くん。
「えっと、姫はね簡単に言うと総長の女だよ。
代々総長と幹部が運命の女、つまり姫を探すのだけどうちの総長様全然興味がなくてね。
いなかったから学校の秩序も少しづつ乱れていっているからそのためにうさぎちゃんになって欲しいっていう経緯。」
「それが私?」
「俺、全力でうさぎちゃん守るよ!」
キラキラの笑顔で言われるけど、私は彼らに守られたら更に被害が及ぶ。
泉海斗の元へは行かないけど、忠告は受け入れるべき。
「健太くんありがとう。
でも、私守って貰えるようなか弱い女の子でもないし、自分の身は自分で守れる。
だから、ごめんその話は受け入れられない。」