子兎さんは俺様総長のお気に入り
「や、やだ……!くすぐったい」
「耳、弱いんだ?いいこと知っちゃった」
耳にかかる息がくすぐったくて、変な今までにない感覚で戸惑ってしまう。
両耳を塞いで、抵抗するとあっさり両手を耳から外されてシーツに縫い止められる。
──ヒック──
もう、なんでまたこのタイミングでしゃっくり出るの…!?
「ああ、お前のそのしゃっくり何となくわかってきた」
フッと笑ってまた顔が私の耳に近づく。
「お願い…おかしくなりそうだからやめて…?」
「涙目になっちゃって可愛いね、お前。
でもそれ、逆効果。余計に男を煽ってるの自覚ない?」
「で、でも……っ」
「俺のお願い1つ聞いてくれるなら止めるよ」
お願いがまともじゃないことは予想できるけど、
明日のお昼に飲み物買うとか、もしくはまた授業中に呼び出されるとか……
でも、今のこの状況よりはマシなはず!
「わかったから離れて」
「女に二言はないな?」
「ない」