君想い

「こいつ、昔からそんな感じだから」


くにちゃんも笑いながらそういい。

私を見ながらまた、笑いだした・・・・。

もう!!みんな何!?

そんなに私変なことしました?

だって、選び放題って何をよ!


ムスッとしながら、

さっき買ったサンドイッチを食べていると

隣にいた秀明さんが


「るいちゃん健の部屋の鍵ってある??」


って、私の顔を覗き込むように話してきた。

どうやら、健ちゃんの部屋に

色々と物を置いているらしく

(ってか健ちゃんとどんな関係なんだ??)

それをちょっと使いたいらしい。


「えっ!あっ。あるというか、
 今私がそこを使ってますから・・・。」


健ちゃんが失踪して

アパートを引き払おうとした両親を

私が『そのままにして!』って、

説得したんだ。

もしかしたら、すぐ帰ってくるかも

なんて思って・・・。


まぁ、私が大学合格したから

結局アパートが必要になったんだけど・・・。

家具とかもったいないからそのままで、

カーテンとかシーツとか私好みにして

模様替え・・・。

健ちゃんのらしき荷物は

とりあえず余ってる部屋に

ひとまとめに置いたんだ。

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