総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
元総長 と 元総長代理
◇
また、場所は変わり。
ブブ
「あ、メールだ! しかも美月から!!」
全身白色の服に身を包む、純白純弥。
本日の大学の講義も終り、マブダチ(と言いふらしている)の藤堂伊織と電車に乗っていた時。
美月からメールが届いた。
「ピニャータをするんだってー!」
「……ピニャータってなんだっけ」
嬉しそうに笑う純弥を、いぶかしげに見る伊織。
だけど、聞かれた純也は「さぁ?」と首を傾げた。
「お前、知らずに喜んでたの?」
「美月からメール貰ったら、それだけで嬉しくない?」
「はいはい、相変わらず美月ちゃんバカだね、お前は」
伊織の言葉に、純弥はニコリと笑うだけ。
――自分の初恋は叶わなかった。
ばかりか、生吹の彼女になってしまった美月を思い「美月が幸せならいいんだよ」と返した。
「質問の答えになってませーん」
「それより! 美月がハロウィン祭りに来てだってさ! ぜひ行こう、伊織!!」
「ピニャータの意味も知らないのに?」
伊織にガンと言われ、思わず黙った純弥。
そんな二人の前に、