総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
「後で送金しとく……。ぐすん」
「よ……、よろしくお願いします」
涙ながらに、了承するのだった。
しかししばらく考えたあと「やっぱ俺が自分で買うよ」と純弥。一輝がそれでも構わないと言うと、純弥は頬を緩ませた。
「どうせ買うなら、俺が選んで買おうかなって。美月の好きな飴を探すのも、楽しそうだし」
「純弥……」
友の楽しそうな姿に、伊織は「やれやれ」と両手を上げる。そして、さすが「情に厚い」と昔から純弥に言われているだけあって、
「俺も半分出すから。楽しむぞ、パーティー」
「い、伊織~!」
ここは先輩として、二人で仲良く折半する事で落ち着いたのだった。
その後。
一輝が先に電車を降り、車内に再び大学生コンビだけとなった、伊織と純弥。
「俺、眠くなってきちゃった」なんて。そんな呑気なことを言う純弥に、伊織がため息をつく。