総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
「隣の部屋には夕暮 優利(ゆうぐれ ゆうり)。明里の元好きな人が住んでる」
「そ、そんな言い方、しないでよ」
やっぱり蒼羽は意地悪だ、と。明里はプイとそっぽを向いた。
さすがにやりすぎたか、と蒼羽は謝罪の意味を込めて、明里の頭を優しく撫でる。
「こっち向いて、明里」
「向かない」
「……ごめんって」
ポスンと、蒼羽は明里の上に乗っかる。
もちろん全体重をかけると明里がつぶれるので、ソフトに。
「たまに不安になるんだよ。俺がいるこの部屋を抜けて、隣のアイツの部屋に戻るんじゃないかって」
「蒼羽……」
「だから聞かせてやりたい。今、明里が好きなのは俺なんだって」
「……~っ」
大胆な発言に、明里の顔がボンッとすぐに赤くなった。
「もう、この大胆彼氏は!」と、怒った顔で、蒼羽を睨む。