総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
――全員強制仮装によるハロウィンピニャータ祭り開催について※彼女には極秘
「これ……」
堂々と誘ったら、あかんやつやん――と。
明里の脳裏に、春風がふわわんと浮かんでくる。
――へぇ、君が美月にばらしたの?
――ひい! 拳をお納めください、春風様ー!!
もうハロウィンどころじゃない。
ピニャータどころでもない。
あえて言うなら「血まつりハロウィン」だ。
美月にハロウィンの話は、ご法度そのもの。
「み、美月さん……、好きな食べ物は……⁉」
『えぇ⁉』
この話のはぐらかし方は、絶対に何かあったと踏んだ美月は、明里に「今日遊ばない?」と誘った。
もちろん二つ返事で頷いた明里だったけど、