総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
そんな新太の弟の優利。その優利が、明里ではなく”蒼羽”に話がある。
それはイコール、新太の新情報が入った事を指していた。
「新太がどこにいるか分かったの?」
「いや、でも警察に目撃情報が入ったらしい。ここから駅で五つほど進んだ場所で、似た人物を見たってさ」
「ここから五つほど先……」
それは、春風や一輝、それに美月の学校の近くだと瞬時に判断した蒼羽。
そう遠くへ行ってないことに驚きながらも、なぜその辺りをうろついていたんだと、嫌な汗が手のひらに浮かぶ。
「まだまだ油断はできないね。明里にも気を付けるように、それとなく伝えておくよ」
「……俺の兄貴が、ごめんな」