総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り

瞬間、ドキリと肩が跳ねた蒼羽だけど、もちろん知らないふり。

そんな強がりを見せる蒼羽に、生吹の口角がわずかに上がった。



「夜野、お前、色々口に出来るようになったんだな」

「……は?」

「俺が夜野を助けた時なんて、お前は、」

「わー! もう、ストップ!!」



何を赤裸々に語ろうとしてるの、この最強××総長は!

蒼羽は顔を赤くして「俺はあっちで探す」と行ってしまう。その後ろ姿を見た生吹は、



「……ふっ」



と。少し成長した後輩の後ろ姿を、ちょっとだけ頼もしく思うのだった。

と言っても、



「おい生吹、これ! これいーだろ! 美月ちゃんに似合うだろ⁉」

「なんで俺よりもお前の方が楽しそうなんだよ、一輝」

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