総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
――さてさて。
そんなこんなで、男三人衆の買い物は無事に終わりを告げる。
だけど、その帰り道。
ブブ
生吹のスマホに電話がかかる。名前は、藤堂伊織。
「藤堂さん、どうしました?」
伊織から電話なんて珍しい――そう思った生吹は、間髪入れず、すぐ電話に出た。
何か焦っているのか、伊織の大きな声はスマホから漏れて聞こえる。当然、一輝や蒼羽の耳にも届いていた。
『純弥を見なかったか⁉』
「いえ、見てません。落ち着いてください、何かあったんですか?」
『あぁ……、ごめん。明日がハロウィンパーティーだから買い出しに行こうって言ってたんだけど、時間になっても来ないからさ』
「……むしろ、時間を守るような人なんですか?」
生吹の毒のある発言は、今は置いといて。