総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り

「新しい情報? そうか、自ら下調べ役をかっていてくれたのか」

「お前、案外いい奴だったんだなー、夜野」

「……違うから」



しかも”案外”ってなに?、と。蒼羽が眉間に皺を寄せたところで。

冗談もそこそこに、生吹が「で?」と。真剣な目で蒼羽を見た。



「夜野がそう言うって事は……もしかして、夕暮新太のこと?」

「そう。春風……さんや、一輝さんの高校からすぐの××駅で新太を見かけたと、目撃証言が警察に入ったらしい」

「!」



蒼羽の話を聞いて、生吹は口に手をやる。「へぇ」と。


その時の目は、まるで狩人をする者の目。鷹が上空から逃げ回るウサギを追うような、そんな鋭い瞳。
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